あるフィリピーナの過去 その2 後編

投稿日:2009年3月2日(月)

Mは、バーでの仕事が終わった後、同僚のダンサーに誘われて、久しぶりにディスコに遊びに行った。
そこには、たくさんの男たちがいた。
男たちは、Mに話しかけてくる。
久しぶりにいろいろな男と楽しんだM...
その夜からMは仕事が終わるとそのディスコに通うようになった。
Mの恋人Gは、以前Mが付き合ったいた多くの男たちと連絡は取っていないことは知っていた。
Gは、Mを信じていたのだ。Mがもう多くの男とは付き合わないだろうと・・・
ディスコに通うようになってから、Mは再び男狂いとなる。
ディスコでいい男を見つけては、自分の住んでいる部屋に連れ込んでいたのだ。
Mの友達は、Mに男遊びをやめるよう言うが、Mは利かなかった。
さらにMの男狂いはエスカレートしていった。
近所に住む男たちにも手を出し始めたのだ。
毎日のように違う男がMの部屋を訪れる。
Mの恋人Gは、そんな彼女を知る由もない・・・。
すさまじい数の男に、Mの近所の住民も絶句する。
その日も、Mはいつものようにディスコで男を見つけて、自分の部屋に連れ込んでいた。
Mの部屋の鍵は、内鍵が壊れていたため、部屋の中からは鍵がかけられない。
朝・・・
誰かがMの部屋の扉を開けた。
眠っていたMは、扉が開く音がしたので目を開けると・・・
そこに立っていたのはGであった。
Mの隣には、ディスコから連れてきた男がまだ寝ていた。
二人とも服は着ていない・・・
MはGの顔を見た。何も言えなかった。
Gは、少しの間、目を閉じ唇をかみしめていた。そして、再び目を開けるとその場から何も言わずに去って行った。
後日、MはGに連絡を取ろうとしたが、Gは携帯の番号を変えたのか連絡が取れなかった。
Mは、このときGを失ったことに気づく。
毎日、携帯電話にメッセージを送ってきていたGが、その日以来メッセージを送ってこなくなった。
その日以来、Mは、男遊びが馬鹿らしくなったのか、たくさんの男との関係を断ち切ったらしい。
彼氏も作らず、仕事に専念しているようだ。
しかし、周りの人間は、Mが男を断ち切ったとは思っていない。
Mは、周りにたくさん嘘をつき、男たちと遊んでいたから・・・
信用されない存在となっていた。
現在もMはセブシティにいるようだ。
違う場所に引っ越し、新しい生活を始めているという。
以前M住んでいたところで、Mを知らない人はいない。
狂った女として、その住民の記憶に残っている。
終わり