あるフィリピーナの過去 その3 後編

投稿日:2009年3月8日(日)

あるフィリピーナの過去・・・
自分のお客の子供を妊娠してしまったJ・・・・
妊娠4か月までバーで働き、その後は、ルームメイトに面倒を見てもらうことになった。
ルームメイトは、初めはいろいろと面倒を見てくれていたのだが、
面倒くさくなってきたのか、次第に面倒を見てくれなくなってきた。
ルームメイトは、仕事が終わると彼氏とディスコに遊びに行ってしまい、
帰ってくるのは、昼過ぎ・・・
Jは、お金がないので他に行く場所がない・・・
ルームメイトの言いなりになるしかなかった。
食事もルームメイトは外で済ませてきてしまい、Jにはほとんど与えなかった。
そんなとき、町を散歩していると、以前付き合ったフィリピン人の彼氏に出会った。
Jは、その元彼氏に涙ながらに訴える。
その元彼も特に定職につがず、友達の家を転々としていたという・・・
Jは、その彼を部屋に招待する。そして一緒に住むことになった。
ルームメイトとJ、そしてその彼との生活が始まった。
彼は、Jの面倒を一生懸命見てくれた。
妊娠7か月・・・
Jのお腹は、目立ち始めた・・・
しかし、食事に関しては、1日一回あるかないか・・・
近所の人が、哀れと思ったのかJに食べ物を分け与えてくれた。
そんなある日・・・
Jの体に異変が・・・
股から水がたらたら・・・
オシッコではない・・・
破水したのだ・・・
急いで彼に知らせ、病院へ行く。
Jは、このとき初めて病院へ行く。お金がなかったため検査しに行けなかったのだ。
そして・・・
生まれてきたのは、男の子・・・
7か月での出産は、早産にあたる。
生まれてきた子供に、たくさんのビタミンを与えなければならなかった。
それには、お金がいる。
フィリピンの病院は、日本と違い、病人に与える薬は、薬局で買って、それから与えられる。
Jには子供に与えるビタミンを買うお金がない・・・
ルームメイトは、全く助けようとしてくれなかった。
そして・・・
子供は死んでしまった。
Jはルームメイトを憎んだ。そして彼と一緒に違う所へ引っ越していった。
Jは仕事を再開する。そしてまた家族に送金を再開した。
現在、Jは家族のもとに帰っている。
彼女は言う・・・
あの妊娠しているときにルームメイトと過ごした日々は地獄だった。奴隷のような生活だった。
彼女は、再びセブに働きにくるという・・・
家族の生活を守るために・・・
終わり

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