失踪の真実・・・・
ジェフリーは、体調がよくなるまで、広場のベンチで横になることにした。
しかし、なかなか体調はよくならない・・・
辺りは、すでに暗くなっていた。
ジェフリーは、今夜はこのベンチで寝ることにした。
時刻は午後9時となっていた。
午前3時・・・
ジェフリーは、目をさました。
体調も少し落ち着いたようだ。
まだ、夜が明けておらず、辺りは暗かった。
ジェフリーは、カガヤン・デ・オロ行きのバスのバス停に移動し、バスが来るのを待つことにした。
バスは、30分も待たずに来た。
そのバスに乗り、カガヤン・デ・オロへ向かった。
午前4時・・・
バスは、イリガンという街に到着した。
そこで、30分ほど休憩を取るという・・・
ジェフリーは、バスから降りずに、バスの中で寝ることにした。
どれくらい寝ていたのだろうか・・・ジェフリーは目を覚ました。
バスは、海岸沿いを走っていた。
時計を見ると4時40分・・・
急にジェフリーは、吐き気と腹痛に襲われた。
バスの中で、吐くわけにはいかない・・・
ジェフリーは、バスから降りることにした。
バスから降りた途端・・・・・・間一髪であった。
そして、しばらく吐き気と戦った。
周りは、少しずつ明るくなってきていた。
太陽が、のぼり始めたのだ。
ジェフリーは、すぐ近くにあったサリサリストアへ移動した。
そこには、イスがあったので、そこに座って休むことにしたのだ。
サリサリストアは、すでに開店していた。
ジェフリーは、グレイスの写真を取り出した。
そして、少し写真を眺めた後、写真をくしゃくしゃに丸めて、投げ捨てた。
ジェフリーの目から、涙がこぼれ落ちた。
「どうした。失恋でもしたのか?」
ジェフリーに初老の男性が話しかけてきた。
「いえ、なんでもないです。」
男性は、ジェフリーが捨てた写真を拾った。
「この女性が彼女だったのか。気にするな。またイイ女を探せばいい。女なんていくらでもいるんだから。」
男性は、写真をじっと見ていた。
「彼女がいなくなっちゃって、探していたんですけど・・・もう、いいんです。終わったことですから。」
すると男性が、
「この女、昨日見たぞ。」と言った。
ジェフリーの目が開いた。
「どこで見たんですか?」
続く
失踪の真実 ⑫
投稿日:2009年8月28日(金)