あるフィリピーナの過去 その2 前編

投稿日:2009年2月28日(土)

バーで働く若い女の子たち・・・
主に18歳から22歳くらいが大半である。
彼女たちにもバーで働くようになった事情があるはずである。
そんな彼女たちは、どんな人生を歩んできたのだろうか・・・
今回の主人公は、セブシティのとあるバーでダンサーとして働く女性M。
周りから狂った女と呼ばれている彼女・・・
彼女の過去にいったい何が起こったのか・・・
彼女はミンダナオ島サンボアンガ出身。
12歳の時に、父親の暴力などが原因で家出をしたという。そして、いろいろなところでヘルパーとして働きお金を貯めていた。
お金を貯める目的は、マニラに行くため・・・
友達の親戚がマニラで商売をしていたため、そこで働かせてもらおうと思っていたのだ。
2年間、ヘルパーとして働き、お金をためて、友達とマニラに向かった。
初めてみる大都会・・・
14歳のMに映るものは、すべてが新鮮に見えた。
友達の親戚は、とあるモールで、アクセサリーなどを売る商売。
Mは、そこで働かせてもらうことになったのである。
そして、下宿先も面倒をみてもらい、新しいマニラでの生活が始まった。
休みの日などは、近くの公園などに出かけ、お菓子を食べながら友達とおしゃべり・・・
ごく普通の女の子である。
マニラでの生活も慣れてきたころ、Mは、ある男性と出会った。
警備員の仕事をしている22歳の男性A。
二人はいつしか恋人同士となる。
Mは、Aと同棲を始めた。
Aは、Mにいろいろなことを教える。まだMが14歳だったため、兄のように接していた。
3年間、こんな生活が続いた。
Aは、セブで働くことにした。MもAと一緒にセブに行くことにしたのである。
セブには、Aの親戚がいた。そこに2人は住むことになった。
Mには仕事がなかった。
AはMを学校に通わせることにした。
Mは、まだミンダナオ島で、学校を卒業せずにマニラに行ってしまったのだ。
Aの仕事は、主に夜。Mは、夜間は退屈でしかたがなかったようである。
そこで、出会ったのがインターネットカフェでのチャット。
Mは、毎晩インターネットカフェに通う。そしてチャットでいろいろな男性との会話を楽しんだ。
このチャットで、男との接し方を学んだM。近所に住む男たちとも、遊んだりした。
このチャットで、セブに住む一人のアメリカ人と知り合う。
携帯電話でもやり取りをするようになり、ついに二人は会うことになった。
深い関係になるのに時間はかからなかった。
しょっちゅう夜にMが出かけていると、親戚たちから聞いたA・・・
彼女の携帯をチェックする・・・すると・・・
見知らぬ番号がたくさん入っていた。
そして、たくさんの男からのメッセージも・・・
一番着信の多い番号にAはかけてみた・・・すると・・・
男が出た・・・ 
チャットで知り合ったアメリカ人だった。
Aは、Mとの関係を聞いてみた・・・
そのアメリカ人は言う・・・恋人だ。2週間くらい前から付き合い始めた。
Aは、愕然とする。
他にもAは、いろいろと調べてみた。
近所にも、秘密の彼氏が多数いることがわかったのだ。
Aは、Mに問い質す。どういうことなんだ・・・と。
Mは、それらは、ただの友達だと言うだけ。
Aは、絶対信じなかった。
Aは、Mとの別れを決意する。しかし、Mは泣きながらすがりついてくる。
Aは、もう少し様子を見ることにした。
しかし・・・Mの男狂いは止まらなかった。
結局、二人は別れた・・・
M、17歳の夏のことである。
続く