フィリピン人の恋 第3話 ⑥

投稿日:2009年7月18日(土)

フィリピン人の恋・・・
Kは、なかなか仕事が見つけられないでいた。彼女の家族からは、仕送りの催促の電話がかかってくる・・・
Kは、家族に仕送りをするためにある仕事をすることを決意する。
その仕事とは、バーのダンサーであった。
Kは、まずYに相談してみる。
Yは、Kがその仕事にすることはは反対であった。
Yは、バーのダンサーと以前付き合って相当嫌な目にあっていたらしい。
しかし、他に仕事がない彼女は「家族のためだから」と言ってYを説得した。
そして、Yも納得してくれた。
「バーファインを受け入れないこと」
これが、Kがバーで働くYの条件であった。
バーファインとは、勤務時間中にダンサーを外に連れ出すこと。
「この条件を守らなかったら、俺は君から離れるからね。」とYはKに言った。
Kにとっては、全く問題がなかった。なぜなら、KはY以外の男性にまったく興味がなかったからだ。
そして、Kはバーで働き始めた。
Kは、バーでの勤務時間中や接客中もYのことばかり考えていた。
Kがバーで働き始めてから、Yと過ごす時間は随分減ってしまった。
会えるのは、Kが早朝仕事を終えて部屋に帰ってから、Yの出勤時間までの間だけであった。
Yの休みの日はKもバーを休んで一緒に時間を過ごした。
たまに、YはKのバーに、Kに会いに来てくれた。
Kは、バーにYが来てくれることがものすごくうれしかった。
ずっとKは、Yの隣に座ってベタ~っとしていた。
Kは、バーでの給料のほとんどを家族に送金していた。
Kが、バーで働き始めてから、一か月が経った。
Kには気になることがひとつあった。
それは、Kが仕事を終えて部屋に帰ると、Yはいつも寝ているのだが、最近はビール臭かった。
Yは、あまり酒に強くないため、全くといっていいほどビールは飲まない・・・
しかし、そのYがビール臭い・・・
Kは、Yに尋ねる・・・
「何か、問題でもあるの?」
Yは
「ないよ。」と言うだけ・・・
Kは、このYの態度が気になっていた・・・
続く