以前、友達が住んでいた町に到着した。
Kは、恐らく友達は引っ越したとしても近くだろうと思っていたのだ。
WがKに聞く・・・
「どこ?」
Kは、答えられなかった。
あちこちの店の人に聞いてみた。
みなKの友達を知らないと言う・・・
Wが不審に思った。
「携帯で誕生日パーティーに招待すると連絡が来たんだろ?電話してみろよ」
Kは、ごまかすために・・・
「携帯充電が切れて持ってこなかった」
Wはさらに不審がる。
「何で友達の家を知らないのに行こうとしたの?普通どこでパーティーやるのか聞くでしょ?」
Kはさらにごまかす。
「携帯で話していたら、途中でバッテリーが切れて聞けなかったの」
Wは、それ以上聞かなかった。
結局2人は帰ることにした。
Kはホッとしていた。
それからKは、携帯を常に持ち歩くようになった。
そして、妹にも携帯を買い、持たせることにした。
Wから急に帰ってくるという連絡を受けても大丈夫なように・・・
万全の警戒態勢を敷いたのである。
それから1ヶ月がたった・・・。
Kは青年との交際を続けていた。
ある日、洗濯をし終わったKが、ふとアパートの入り口を見ると、Wと青年が話しているのが見えた。
Kは少し気になったが、大丈夫だろうと思い、洗濯場から部屋に入った。
Wが部屋に戻ってくるとKはWに、外で何を青年と話していたのかさりげなく聞いてみた。
Wはさらっと
「子供のことを少し話しただけだよ。あの青年も子供が好きなんだってさ。」
Kは、少しホッとした。
しかし、ホッとしたのも束の間であった。
続く
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あるフィリピーナの過去 第5話 ④
投稿日:2011年4月17日(日)
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